庭に残ったししおどしの処分方法|粗大ごみ?回収業者?最適な選択肢を紹介

庭の景観づくりとして人気の「ししおどし」。しかし、年月が経つと竹が腐ったり、陶器が割れたり、石製が動かなくなったりすることがあります。さらに空き家になった家では、庭に置きっぱなしのししおどしが残置物となってしまい、撤去の負担が相続人にのしかかってくることも珍しくありません。

実はししおどしは、材質やサイズ、設置方法などによって最適な処分方法が大きく変わる特殊な庭具です。

  • 粗大ごみで捨てられるのか?
  • 自分で解体できるのか?
  • 水が通っている場合はどうすれば?
  • 空き家の残置物として扱う場合の注意点は?

この記事では、ししおどしの材質別の捨て方・注意点・費用相場・業者依頼の向き不向きまで、初めてでも迷わずに処分できるよう徹底解説します。

目次

ししおどしを処分する前に知っておきたい基礎知識

ししおどしは単なる庭の置き物ではなく、種類や材質ごとに処分の手間・可燃/不燃の分類・重量・破損リスクが大きく異なります。まずは基本を押さえておきましょう。

■ 材質によって“捨て方が違う”

ししおどしは主に次の材質で作られています:

● 竹製(最も一般的)

  • 軽量で扱いやすい
  • 切断すれば燃えるごみで処分できる
  • ただし、内部に水が溜まって腐っていることも多い

● 陶器製・石製

  • 重量がある
  • 解体が難しい
  • 自治体では回収不可のケースもあり
  • 不用品回収業者や庭石撤去業者が必要になることも

● 人工竹・樹脂製

  • 軽くて丈夫
  • 可燃ごみ or 不燃ごみで出せるタイプが多い
  • サイズが大きければ粗大ごみになる

■ 庭に残置されることで起きる問題

ししおどしを放置すると、以下のようなリスクが発生します。

  • 竹が腐ることで害虫が繁殖
  • 水が溜まりボウフラの原因に
  • 石製は苔・カビで滑りやすくなり危険
  • 不動産売却時に評価が下がる
  • 空き家の場合は残置物として撤去費用がかかる
  • 給水やポンプが繋がったままだと漏水リスク

特に空き家の場合は、相続人が「庭のししおどしが残っているとは知らなかった」というケースがよくあり、後から撤去費用が数万円かかることもあります。

ししおどしの処分方法は主に4つ|全体像を理解しよう

ししおどしの処分方法は大きく分けて以下の4通りです。

  1. 自治体の粗大ごみとして捨てる
  2. 自分で解体して可燃・不燃ごみで捨てる
  3. 不用品回収業者に依頼する
  4. 石製なら庭石専門業者に依頼する

それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分に合う手段を見極めていきましょう。

方法① 自治体の粗大ごみとして処分する(費用最安)

ししおどしが軽量・中型サイズ(竹製・樹脂製)であれば、最も手軽で安いのが自治体の粗大ごみです。

■ 粗大ごみ扱いになる条件

一般的に自治体では、

  • 指定サイズ(30〜50cm以上など)を超えるもの
  • 自宅から出せる重量のもの

を粗大ごみとして回収します。

竹製ししおどしも、60〜120cm程度であれば粗大ごみ扱いになることが多いです。

■ 粗大ごみの出し方の流れ

  1. 自治体の粗大ごみ受付に申し込む(電話 or Web)
  2. 回収日を予約
  3. 粗大ごみシールを購入(300〜1,000円程度)
  4. 指定場所に出す

最安で確実な方法ですが、
「重い石製ししおどし」「水が入ったまま」「庭の奥から運び出せない」
といったケースでは不適合となることがあります。

■ 持ち込み処分ならさらに安い

クリーンセンターに持ち込めば数十円〜数百円で済むこともあります。

ただし、

  • 解体して車に積む必要がある
  • 水を完全に抜いて乾燥させる必要がある

などの手間は増えるため、推奨されるのは軽量タイプのみです。

方法② 自分で解体して可燃ごみ・不燃ごみに出す(無料で処分可能)

最も費用を抑えられるのが「自力解体」です。
特に竹製ししおどしは簡単に切断できるため、自治体ルールに沿って出せば処分費はかかりません。

■ 竹製ししおどしの場合(燃えるごみ)

  • ノコギリで簡単に切断できる
  • 長さを30cm以内にすれば可燃ごみ扱いが一般的
  • 竹内部に虫がいることがあるので注意

■ 陶器製・石製の場合(不燃ごみ)

  • 陶器は割れ物なのでケガに注意
  • 40〜50cm以内に砕けば不燃ごみで出せる場合も
  • 石製は“砕く”のが非常に難しいため現実的ではない

■ 自力解体の手順

  1. 水を抜く(ポンプ停止)
  2. 竹部分を切断
  3. 土台の外し・解体
  4. 庭石や装飾部分を分離
  5. 材質別に分別してごみへ

作業自体は簡単でも、庭の奥の傾斜地や苔むした部分では滑落リスクがあるため注意が必要です。

方法③ 不用品回収業者に依頼する(最短・手間ゼロ)

「重くて動かせない」「庭の残置物が大量にある」
そんなケースでは不用品回収業者が最も効率的です。

■ 業者依頼が向いているケース

  • 石製で100kg以上ある
  • 一人では持ち上げられない
  • 自治体で回収不可だった
  • 空き家で庭に大量の残置物がある
  • 汚れ・カビ・苔がひどい
  • ししおどしに給水設備が付いている

業者なら運搬・撤去・積み込みすべて任せられるため、安全性が段違いです。

■ 料金相場

● 単品撤去

3,000円〜10,000円

● 石製・大型

10,000円〜30,000円

● 庭の残置物まとめて

20,000円〜60,000円

まとめて依頼するほど1点あたりの単価が安くなるという特徴があります。

■ 悪徳業者に注意

ししおどしの撤去は一般的な品ではないため、悪徳業者が

  • 「特殊作業」として高額請求
  • 「重量物」と言って値段を吊り上げる
  • 無許可業者が不法投棄

といったトラブルもあります。

事前見積もりを必ず書面で確認する
これがトラブル回避の最重要ポイントです。

方法④ 石製・大型のししおどしは庭石回収業者が最短ルート

石製のししおどしは見た目が美しく耐久性も抜群ですが、その分圧倒的に重いのが難点です。

  • 50kg
  • 大きいものは100〜200kg以上

腰を痛める事故が多く、「動かそうとしただけでケガ」をするケースもあります。

■ 庭石専門業者が向いている理由

  • 重量物の扱いに慣れている
  • 専用の工具を持っている(バール・つり具)
  • 人数を確保している
  • 石灯籠・庭石の処分と同時に行える
  • 回収後の“地面の整地”まで行える

特に空き家や古民家では、ししおどしと石灯籠がセットになっていることも多く、まとめて依頼するほうが効率的です。

■ 料金の目安

  • 石製ししおどし単品:1万〜3万円
  • 庭石+灯籠+ししおどしまとめ:5万〜15万円

重量・搬出経路・設置場所の距離で料金が変動します。

空き家で残置物になっているししおどしの処分方法

空き家や相続物件では、気付かないうちに庭にししおどしや灯籠などが残されていることがあります。

■ 売却前に撤去すべき理由

  • 見た目の印象が悪い
  • 評価額が下がる
  • 残置物として買主に負担が発生
  • 契約後のトラブルになりやすい
  • 湿気・カビで劣化している可能性が高い

特に石製ししおどしは「どこが原状回復の範囲なのか?」で揉めるケースが多いので注意。

■ 遺品整理・残置物撤去業者が対応可能

空き家の場合は、ししおどし単体でなく

  • 庭石
  • 石灯籠
  • 盆栽棚
  • 古い植木鉢
  • 物置
  • 庭具一式

などをまとめて撤去したほうが費用は安く、作業も早いです。

ししおどしを処分する際の注意点

処分前に必ずチェックしたいポイントをまとめます。

■ 給水設備の止水を忘れない

ししおどしは「水が流れるタイプ」が多く、以下のようなトラブルが起きがちです。

  • ポンプが作動したまま動かす
  • 給水管が折れて漏水
  • 水が溢れて庭がぬかるむ

撤去前に必ず水を止めて水抜きを行うこと。

■ 重量物の運搬はケガの危険が大きい

石製・陶器製は想像以上に重く、

  • 腰痛
  • 手を挟む
  • 足に落とす
  • 滑って転倒

などの事故が多発しています。

無理せず、必要に応じて業者を利用してください。

■ 陶器製は割れやすいため袋は二重に

陶器は破片が鋭く、処分時に袋を突き破ってしまうことがあります。

  • 段ボールで包む
  • 新聞紙で巻く
  • 袋二重に入れる

など、破片でケガをしないようにしましょう。

■ 空き家では勝手に処分しない

管理権限が曖昧な状態で勝手に処分してしまうと、

  • 相続人同士のトラブル
  • 法的責任が発生する
  • 処分費の負担先で揉める

といったリスクがあります。

必ず不動産管理者・相続人に確認してから進めてください。

費用・手間で比較|あなたに合う処分方法はこれ

結局どの方法がベストなのか?
状況別に最適解をまとめます。

● とにかく安く済ませたい

軽量なら自治体の粗大ごみ
竹製なら自分で解体して無料

● 重くて動かせない/割れた/危険

不用品回収業者が最適

● 石製で100kg以上/動かせない

庭石専門業者がベスト

● 空き家・相続物件

残置物撤去業者にまとめて依頼

● 庭の景観を整えたい

→ ししおどし撤去後に

  • 整地
  • 草刈り
  • 飛び石撤去
    なども同時に依頼するのが効率的。

まとめ|ししおどしの処分は材質と状況で最適な方法が変わる

ししおどしは見た目以上に重量・構造・設置方法が複雑な庭具です。
そのため、材質や設置状況によって最適な処分方法がまったく異なります。

✔ 竹製・軽量タイプ

→ 自治体の粗大ごみ or 自力解体でOK

✔ 陶器製・石製

→ 自力は危険、業者依頼が安全

✔ 空き家・相続物件の残置物

→ 庭全体の撤去をまとめて依頼が最も合理的

放置しておくと、害虫や腐敗、不動産価値の低下にもつながるため、早めの対応が重要です。

「どの方法がいいかわからない…」という場合は、
ししおどしの材質・重量・設置場所を基準にして選べば失敗しません。


残置物のししおどしの処分に困っている方へ

「自分で処分できるだろうか…」「依頼するにもどこに頼めばよいのだろう…」など気になる点がございましたら以下のページからお問合せください。

材質などによって対応が変わります。また、放置しておくことでのリスクもあるため、まずは処分が決まった時点でご相談ください。

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