【一覧あり】遺品で買取できないものとは?処分・対応方法も解説

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はじめに|「遺品はすべて売れる」わけではありません

遺品整理をしていると、「これは誰かに売れるかも」「まだ使えそう」と思う物がたくさん出てきます。しかし、実際に業者に査定をお願いすると「これは買取不可です」と言われてしまうケースが少なくありません。

売れない理由がわからず、がっかりしたり、処分方法に困ったりする人も多いはずです。とくに親の遺品を整理する場面では、「捨てるにはしのびない」「でも手元に置くこともできない」というジレンマを抱えがちです。

この記事では、遺品の中で買取できないものの一覧とその理由をわかりやすく解説し、さらに正しい処分方法や対処法まで詳しくご紹介します。後悔のない遺品整理のために、ぜひ参考にしてください。

1. 遺品の中で買取できない主なジャンル一覧

遺品の中には、価値がありそうに見えても実際には買取できないものが多く存在します。ここでは「なぜ売れないのか?」という観点から、カテゴリ別にわかりやすくまとめました。

● 需要がなく、再販が難しいジャンル

買取不可の例主な理由
布団・寝具類衛生面・使用感・保管状況が悪い
古い家具傷・劣化・ニーズがない
使いかけの洗剤や日用品中古市場に出せない(衛生・安全)
古い洋服加水分解や虫食い・ブランドでない
生活雑貨(タオル・食器など)バラバラ・使用感あり・再販価値が低い

● 法的・衛生的な観点で禁止されているもの

品目理由
医療機器(血圧計・注射器)法律で流通規制あり
消火器使用期限・安全性の問題
開封済み食品・サプリメント健康被害のリスクあり
ガスボンベ・スプレー缶危険物扱いで流通不可

● 精神的・宗教的な配慮が必要なもの

品目理由
位牌・仏具再販困難・宗教的配慮からNG
日本人形・雛人形不気味と思われがち・処分に迷いがち
遺影・アルバム個人情報・遺族の感情に配慮が必要

2. 遺品が「買取不可」と言われる3つの理由

① 市場価値がない(=需要がない)

中古市場で売れるかどうかは、「買いたい人がいるかどうか」で決まります。どんなに思い入れがあっても、現代のニーズに合わなければ業者側は引き取れません。

例:

  • 時代遅れの家電(VHSビデオデッキなど)
  • 大型の婚礼タンス(使い勝手が悪く処分困難)
  • 昭和期の学習机(流行に合わない)

② 状態が悪く、再販が難しい

  • 傷・破損が目立つ
  • カビ臭・タバコ臭・ペット臭がある
  • 劣化している(表面の剥がれ、錆びなど)

特に、買取基準が厳しいジャンル(ブランド品、着物、家電など)は少しの劣化で査定がつかなくなります。

③ 法律や業界規制により取り扱いできない

たとえば家電4品目(テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機)は家電リサイクル法の対象で、リユース・廃棄にはルールがあります。また医療機器や薬類も、薬機法の規制対象となるため、業者は手を出せません。

3. 買取不可だった遺品の正しい処分方法

● 自治体の粗大ゴミ回収に出す

ほとんどの家庭ゴミは自治体の粗大ゴミ・可燃/不燃回収で対応可能です。ただし注意点もあります。

  • 事前予約が必要(電話・ネット)
  • 家電4品目は回収不可
  • 地域ごとのルールに従う必要あり

メリット: 安く処分できる
デメリット: 手間がかかる/大型ゴミの運搬が大変

● 遺品整理・不用品回収業者に依頼する

時間や労力がかけられない方には、遺品整理業者や不用品回収業者の活用が便利です。買取できないものもまとめて引き取ってもらえる場合があります。

  • ワンストップ対応(分別〜搬出〜処分)
  • プロの手で安心
  • 相場:1Kで5万〜8万円前後(量により変動)

注意: 悪質業者に要注意。以下の点を確認しましょう。

  • 古物商許可の有無
  • 事前見積書があるか
  • 作業内容が明確かどうか

● お焚き上げ・供養処分

人形や仏壇、遺影など「ただ捨てるのは気が引ける」というものには、お焚き上げ供養処分が適しています。

供養できる主な品目:

  • 仏壇・遺影・位牌
  • 人形・ぬいぐるみ
  • 写真・手紙・日記類

方法:

  • 寺院や神社へ持ち込み
  • 業者経由で合同供養

相場:5,000円~20,000円程度(品数による)

● 寄付・リユース団体に提供

中古衣類・食器・文房具などは、NPOや社会福祉法人などで引き取ってくれる場合があります。必要な人の役に立てる手段としておすすめです。

例:

  • セカンドハーベスト
  • ワールドギフト
  • 赤十字社などの災害支援物資募集

4. 「これは売れないと思っていたけど…」意外と売れる遺品もある

実は、「これは絶対売れない」と思っていた遺品が、マニア市場専門業者で高値になることもあります。

● 実は売れる可能性があるジャンル

品目解説
古銭・記念硬貨昭和・大正の硬貨や限定硬貨はコレクター需要あり
掛け軸・骨董品状態・作家次第では高値になる
フィルムカメラ・レンズ特にLeica・Nikonなど人気あり
工具・DIY道具プロや趣味層に需要あり
レトロゲーム・ラジカセ昭和レトロブームで再評価中

● 着物も売れる場合がある

「着物=売れない」と思われがちですが、以下の条件であれば買取対象になります。

  • 証紙付きの有名作家物(大島紬・加賀友禅など)
  • 未使用/美品
  • 保管状態が良好(防虫・カビなし)

● 複数業者に査定を出すべき理由

遺品の価値は業者ごとに評価が大きく異なります。
3社以上に見積もりを出すことで相場が見え、売却の判断もしやすくなります。

  • 出張買取:手間なしで便利
  • 宅配買取:遠方でも対応可能
  • オンライン査定:写真を送るだけでOK

5. 遺品買取を依頼するときの注意点

● 「なんでも買い取る」は要注意

中には、「無料で引き取る」と言って高額な回収費用を請求したり、「査定無料」と言いながら後から請求する悪質業者も存在します。

【注意すべき特徴】

  • チラシや電話勧誘で突然来る
  • 査定に時間をかけさせない
  • 「今すぐ決めて」と迫ってくる

● 信頼できる業者を選ぶポイント

  • 古物商許可の確認(番号もチェック)
  • 見積もりを事前にくれる
  • 実績・口コミがある(GoogleレビューやSNSなど)

● 相見積もりは必須

価格も対応も業者により差が大きいため、最低2〜3社以上から見積もりを取りましょう。中には、買取と処分を同時に行ってくれる総合業者もあります。

6. よくある質問(FAQ)

ぬいぐるみは売れますか?

原則売れませんが、ブランドや未使用品なら売れる可能性も。供養処分も選択肢です。

古いアルバムや日記はどうすれば?

個人情報が含まれるため、基本的にはシュレッダーや焼却などでの処分を推奨。

高そうな骨董品だけど価値が不明です

骨董専門業者や美術品買取業者に写真査定を依頼するのが最も正確です。

家電リサイクル法対象品は売れますか?

年式が新しく状態が良ければ買取可。古いものはリサイクル料を払って処分が一般的。

まとめ|売れない遺品は「正しく処分」して後悔のない整理を

遺品には「値段がつかないもの」も多く存在しますが、それは「価値がない」わけではありません。
思い出や感情、供養の必要があるものは、適切な形で整理・処分していくことが大切です。

  • 買取不可でも焦らないこと
  • 手段は複数あることを知ること
  • 納得のいく整理で、心の区切りをつけること

遺品整理は人生で何度も経験することではありません。だからこそ、後悔のない形で一つ一つ向き合うことが大切です。

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