はじめに:「遺品の着物は売れない」と諦めていませんか?
遺品整理をしていると、タンスの中から大量の着物が出てくることがあります。親や祖母が大切にしていた品だからこそ、「捨てるのは心苦しい…」「誰かに活用してもらえたら…」と感じる方も多いのではないでしょうか?
しかし、いざ買取に出そうとすると、
- 「これは買い取れません」
- 「需要がないですね」
- 「処分するしかないですね」
と断られたという声も少なくありません。そう聞いてしまうと、「やっぱり着物って売れないのか…」と落胆してしまうものです。
でも、ちょっと待ってください。
“すべての着物が売れないわけではありません”。
実は、正しい知識を持っていれば、遺品の着物でも高値で売れるケースがあるのです。
この記事では、「なぜ買取を断られるのか?」という理由を明確にしながら、**逆にどんな着物なら売れるのか?どうすれば高く売れるのか?**を丁寧に解説します。
1. 遺品の着物が「買取できない」と言われる3つの理由
状態が悪く、再販できないため
着物はデリケートな素材でできており、保管状態に大きく影響されます。特に遺品の着物は、長年タンスに眠っていたケースが多く、以下のような状態になっていることが珍しくありません。
- カビやシミがある
- 虫食いや穴が開いている
- 色あせ、変色がある
- におい(タバコ・防虫剤)が強い
これらのダメージがある着物は、「中古品」として再販が難しいため、買取を断られることがあります。
ポイント:未使用でも“状態が悪ければNG”となる可能性があります。
素材・種類が買取対象外だから
すべての着物が価値を持つわけではありません。市場で需要がある着物は主に「正絹(しょうけん)」と呼ばれる高級素材のものです。一方、以下のような着物は買取の対象外とされることが多いです。
- ポリエステル製やウールの着物
- 喪服や作業着(モンペなど)
- 小紋のようなカジュアル用
- 量販店で購入された安価な着物
見た目が綺麗でも、素材や用途が再販市場で評価されないと、業者側も引き取りを避ける傾向があります。
デザインや年代が需要と合っていない
着物市場では、「現代でも着たいと思われるデザインかどうか」がとても重要です。
- 昔ながらの柄(松竹梅、鶴亀など)が強すぎるもの
- サイズが極端に小さい(昔の人の体型に合わせたもの)
- 袖が短い、裄が短いなど現代のニーズに合わないもの
このような着物は、いくら高価だったとしても再販が難しいため、査定ゼロとされることがあります。
2. でも売れる!高価買取されやすい“価値ある着物”とは?
では、どんな着物なら売れるのか?
「買取できない」と言われた方にも、まだ希望はあります。
高価買取されやすい着物の特徴
正絹素材の着物
「絹100%」で織られた着物は、着心地が良く、再販でも人気があります。中でも以下の種類は評価が高いです。
- 振袖(未婚女性の正装)
- 訪問着(フォーマルシーンで使用)
- 付け下げ(訪問着より控えめな柄)
作家もの・証紙付きの着物
有名作家による着物には落款(らっかん)と呼ばれるサインが入っています。さらに、産地証明や品質保証の「証紙」があると、価値が飛躍的にアップします。
代表的なブランド着物:
- 大島紬(鹿児島・奄美大島)
- 結城紬(茨城・栃木)
- 加賀友禅(石川)
帯や和装小物も見逃せない
帯(袋帯・名古屋帯)は着物以上に高額で取引されることもあります。以下のようなアイテムも、まとめて査定してもらいましょう。
- 草履・バッグ
- 長襦袢・半襟
- 帯締め・帯揚げ
小物とセットにすることで、全体としての評価が上がることもあります。
「売れる着物」の見分け方まとめ
評価ポイント | 内容 |
素材 | 正絹かどうか |
種類 | 振袖・訪問着・付け下げ |
ブランド | 作家もの・証紙付き |
状態 | シミやカビがない |
サイズ | 現代人が着られる長さ・幅か |
3. 遺品の着物を高く売るための3つのコツ
写真や付属品を整理しておく
- 着物全体が写る写真
- 証紙や落款のアップ
- 元箱や収納袋の有無
これらがあると、業者の査定がスムーズかつ正確になります。
出張買取・宅配買取を賢く使う
出張買取
- 重い着物を自宅で査定
- 高齢の方にも便利
- の場で現金化できるメリット
宅配買取
- 全国対応・送料無料が多い
- 複数業者への相見積もりがしやすい
- 時間をかけて比較できる
着物専門の買取業者を選ぶ
リサイクルショップではなく、着物に特化した業者を選びましょう。
着物の価値を正確に見極められる査定員がいるかどうかが、買取金額を左右します。
おすすめ確認ポイント:
- 着物専門サイトかどうか
- 査定実績の掲載があるか
- 定員が国家資格や専門知識を有しているか
4. 売れなかった着物を後悔なく手放す3つの方法
リメイクや寄付という選択肢
- バッグやポーチ、インテリアなどにリメイク
- 海外支援団体や福祉施設への寄付
- SDGsに貢献するエコな処分方法
着物の無料回収・引き取りを活用
- 業者によっては「無料回収」も実施中
- 「買取対象外品」も責任を持って処理
- 地域のリサイクルイベントなども要チェック
廃棄前に再査定を依頼する
一度「価値なし」と言われても、別の業者では評価されることがあります。
特に、
- 作家名が読み取れなかった
- 証紙があとから出てきた
- 他の着物とセットにできるようになった
などの変化があれば、査定額がつく可能性も。
よくある質問(FAQ)
- 買取できない着物って本当に価値ゼロなんですか?
-
必ずしも価値が「ゼロ」とは限りません。再販は難しくても、素材や希少性からリメイク・寄付の需要があるケースもあります。別の査定方法を試す価値はあります。
- 無料引き取りサービスって安全ですか?
-
多くの業者は適正に処分・リサイクルを行っていますが、不用品回収を装った悪徳業者には注意が必要です。事前に口コミや運営会社の情報を確認しましょう。
- 古すぎる着物でも売れることはありますか?
-
はい、あります。特に大島紬や結城紬などの伝統工芸品、また戦前のアンティーク着物などはコレクター需要がある場合も。素材・ブランドを確認してみてください。
まとめ:捨てる前に「もう一度査定」を!
遺品の着物は、「売れない」「処分するしかない」と思いがちですが、
本当に価値のある一枚が眠っている可能性もあります。
本記事で紹介したポイントをおさらいすると…
✅ 状態・素材・需要を正しく見極める
✅ 作家もの・証紙付きは要チェック
✅ 出張・宅配など、買取方法を賢く選ぶ
✅ 売れないときの対策もある(リメイク・寄付など)
「思い出のある着物だからこそ、納得できる形で手放したい」
そんなあなたの思いを大切にしながら、後悔のない遺品整理を進めていきましょう。
着物の処分にお困りの方へ
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